「先生に 魔法をかけられました!」 (武田博子)
12月3日㈰に、ホテルメトロポリタン仙台で行われた朗読会 ライブリーディング vol.6 「ブーケ」
当日は、お天気にも恵まれ、今年もロビーには長蛇の列。
私は、一昨年同様、トップバッターで 「グリム童話」 を読ませていただきました。今年は、「つぐみのひげの王様」 です。
昔、ある王様に娘が一人ありました。
このお姫様は大変な美人でしたけれども、ひどく気位が高くうぬぼれ屋で、誰が結婚を申し込んでも次から次へとはねつけて、
ある国の王子の顎が少しとがっているのを見て 「つぐみのひげの王さま」 とあだ名をつけて笑う始末。
そんなお姫さまの無礼な態度に怒った王さまは 「今から最初に城にやってきた男にお前を嫁にやる」 と宣言。
そこへちょうど通りかかった乞食と結婚させて、城から追い払ってしまいます。
あわれなお姫さまの運命は・・・・・
私は 「お姫様は列の間を通って行きましたが、どの人にも何とかかんとか文句をつけました」 のシーンがお気に入りでした。
このシーンでは先生から 「扇を持ってツンとしたイメージで歩いて」 とレッスンを付けていただき、
「ああ、なるほど!鼻持ちならないお姫様とはこういうことか」 と初めてわたくし自身が自覚したシーンだからです。
グリム童話の絵本の中でも一番好きな、ホフマンが描いた絵の世界とも、ピッタリ重なりました。
「先生に魔法をかけられたらこうなりました」 頭に浮かんだフレーズです。
兎に角、演じていて楽しかったのです。何よりレッスン通り出来たことにホッといたしました。
先生がいつもおっしゃっていた 「日々の積み重ねが大切よ」 という言葉を、ひしひしと感じております。
出演者、スタッフの皆さま、そして何よりお越し頂いたお客様、ありがとうございました。
そして、私にこのような機会を与えて下さいました長野先生に、心から感謝いたします。