「すでに来年の開催が待ち遠しいです」 ~あれから一年~ (奥村志都佳)
思えば、昨年の11月に 「朗読」 の世界に出会い、翌12月に行われた ライブリーディング 「ブーケ」 で受付として裏方で関わり、
初めて観る 「朗読」 の世界と、演者の皆さんのすばらしさに感銘してから約1年。
まさか自分がこのステージに上がることになるとは、思ってもいませんでした。
初舞台でいただいた題材は 「青いの」
大好きな 「青いジャングルジム」 に宿って、ママやともだちが遊びに来てくれるの待つ 「幼稚園の男の子」 の役です。
「ぼく、青いのになる! バッタ公園の青いのだよ!」
「みんな遊びに来てくれるよ。たかしくんと、しょうくんと、まみちゃんと、ちいちゃんと、あっくんも!」
「ママといつも一緒に行ってたんだ。だから、ママもきてくれるよね!」
無垢な幼稚園児の男の子と、突然愛する息子を失った母親との、心情のすれ違いの切なさや、
朝の公園から夕方までの一日の描写など、私に表現できるのか・・・。
「もっといっぱい上りたかったよね・・・じゅん」
本編を読むたびに同じところで涙が込み上げてしまう。感情をコントロールしながら題材を自分に落とす。
私自身、子を持つ親としては至難でした。
童心を思い出す為に、ジャングルジムのある公園を探しては上って、そこから見える景色を感じてみたり、
街中で行き交う、ベビーカーを押して歩く母子のうしろ姿に、心の中で声をかけてみたり、自分の幼少時代の感情を思い起こしたり、
更には、我が子が幼かったころの様子や会話を思い出しては、健やかに成長してくれた事に改めて感謝もできました。
「ママ、またきてね! みなちゃんつれて、またきてね! ぼく、いい子にしてるから!」
これまでの日常になかった 「青いの」 とともに日々を過ごしながら
一年前に感じた 「演者の後ろに背景が見えた」 感動を胸に本番に挑みました。
こんな体験はなかなかできません。人生に一度はチャレンジする価値あると思います。
来年のステージにはどんな 「朗読の世界」 が広がるのでしょうか。そして、そのステージに立っているのは・・・。
きっかけをつくってくださりご指導いただいた長野先生、ありがとうございました。
自信を持てずくじけそうになった時に、アドバイスやあたたかい励ましをくださった諸先輩方、ありがとうございました。
そして何より、お越し頂きました皆様、本当にありがとうございました。
来年の開催も待ち遠しいです!! (奥村 志都佳)