NPO日本朗読文化協会の会報誌に掲載されます!
私長野が 東京で活動している NPO日本朗読文化協会。
このたび、その会報誌 「朗読ニュース」 に長野の記事が掲載されます。
朗読情報コーナー ~地方からの発信~
仙台より 「言葉を心の窓にして」 長野淳子
学生時代 教育実習の国語の授業で 生徒たちの前で小説を読んだのが 「朗読」 との大きな出会いだったと思います。
あの時の生徒たちの食い入るような眼差しは、今でもはっきりと思い出すことができます。
その後、フリーアナウンサー、ナレーター、役者などの仕事を通して、様々な作品に出逢い
「文字」 から 「生きた言葉」 へ と作品を立上げていく中で、表現者の担う役割を強く感じながら
現在も 「朗読」 を続けています。
近年は 「ライブリーディング ギフト」 と題して、月1回のペースで、
様々な楽器の演奏とコラボレーションした 「朗読会」 を、地元仙台で開催しています。
3月は、我が家のお雛様を会場に飾って、チェロの演奏にのせて、芥川龍之介の 「雛」 を、
4月は、満開の桜を会場に飾って、マリンバの演奏にのせて、瀬戸内寂聴の 「しだれ桜」 を、読ませて頂きました。
朗読会の後の 「茶話会」 も、毎回のお楽しみです。
また先日は、日帰りのバスツアーで、お隣の県 山形県寒河江市にある、
出羽の国の大庄屋 「柏倉九左エ門家」 に伺いました。
「柏倉九左エ門家」 は、長きに渡って山形藩の大庄屋を務めた旧家で、
県内屈指の大地主として、堂々とした屋敷構えを今に伝えています。
築360年程の屋敷は、現在も16代当主の住居になっていて、
ご当主が参加者の皆さんにお抹茶を振る舞って下さる傍らで、
倉本聡の 「ニングルの森」 を朗読させて頂きました。
物語の中に登場する森に住む長老が、九左エ門家の庭にある樹齢500年の欅の姿と重なり
何とも言えない趣のある 「朗読会」 になりました。
また柏倉家の仏蔵には、京都東本願寺の本堂の様式が踏襲された 「仏殿」 があり、
そこには鎌倉初期のものと伝えられる 「阿弥陀如来像」 が安置されています。
2月には、その仏蔵で 「仏前結婚式」 が行われ、私は 「司式」 を務めさせて頂きました。
仏殿が持つ「厳粛さ」と、阿弥陀様の 「荘厳さ」 に包まれて、こちらも趣のあるお式でした。
東北には、日本の原風景のような所や、歴史を感じさせる場所などがたくさんあります。
東北生まれの東北人として、地元に根差したものを大切にしながら、これからも 「朗読」 を続けていきたいと思っています。