朗読ボランティア 「杜の音通信」 (H30年3月号)
平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
3月は、以下の3作品を朗読しました。
① 藤沢 周平 :作 「時雨みち」 より 「山桜」
② 川村 たかし :作 ・石倉 欣二 :絵 「酒呑童子」
③ 向田 邦子 :作 「霊長類ヒト科動物図鑑」 より 「新聞紙」
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① 藤沢 周平 :作 「時雨みち」 より 「山桜」 (朗読:三浦 由子さん・宮崎 幾野さん)
海坂藩の下級武士の娘 野江 は、前の夫に病気で先立たれ、磯村庄左衛門と再婚していた。
叔母の墓参りの帰りに、磯村との縁談がある以前に縁談の申込があった、剣術の名手、手塚弥一郎 と偶然出会う。
それは、山桜 が 満開のころであった。
今回は、三浦さんと宮崎さんが二人で、読み分けてくれました。(衣装も表紙も、桜色でした)
20分を超える長編でしたが、杜の音の皆さんも、じっくりと 「藤沢ワールド」 に浸って下さったようでした。
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② 川村 たかし :作 ・石倉 欣二 :絵 「酒呑童子」 (朗読:田中 憲子さん)
むかし、丹波の国の大江山に 「酒呑童子」 とよばれる、恐ろしい鬼がいた。
あるとき、酒呑童子が都で娘たちを誘拐したことから、帝は六人の強者に鬼退治を命じた・・・という 『御伽草子』 の物語。
悪さをする、酒呑童子を退治すべく立ち上がった、6人のつわものたち。
・大将は、源頼光 (みなもとのよりみつ)
・三百人力とうわさのたかい 渡辺綱 (わたなべのつな)
・鳥や動物のことばがわかる 坂田金時 (さかたのきんとき)
・水が平気の 藤原保昌 (ふじわらのやすまさ)
・火を使う 碓井貞光 (うすいのさだみつ)
・うらないの名人 卜部季武 (うらべのすえたけ)
一方鬼の方も、酒呑童子 のほかに 茨木童子、石熊童子、虎童子、黒金童子 と、手ごわい鬼ばかり。
今回は、三浦さんに絵本を持ってもらい、
田中さんが、6人のつわものたちと、手ごわい鬼たちの戦いぶりを、迫力たっぷりに表現してくれました。
杜の音の皆さんも、手に汗握って聞き入ってくれました。
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③ 向田 邦子 :作 「霊長類ヒト科動物図鑑」 より 「新聞紙」 (朗読:長野 淳子)
新聞の勧誘を断るのが苦手で、気が付けば11紙も取っていたという向田さん。
その 「新聞」 を、向田さんは三つに区分します。
配達され、未読の状態から番組欄を見るため手元に置く 「新聞 」 (しんぶん)
日付が変わると 「新聞紙」 (しんぶんし) になり、包装紙やティッシュの役割
さらに三日も過ぎると 「新聞紙」 (しんぶんがみ) になり、靴の湿り気取りに活躍した。
向田さんのエッセイは、現代にも 「あるある!」 と思えてしまう日常のエピソードや、鋭い意見があって、
古臭さを全く感ずることなく楽しんで読むことが出来ます。
杜の音の皆さんは、向田さんと同世代の方が多いので、いつも熱心に耳を傾けて下さいます。
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読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」 「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。
当日の詳しい様子は、こちらをどうぞ!
http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-303.html