「春よ来い♪ 早く来い♪」

今年も各地から 「桜のたより」 が届き始めました。


長崎の桜.jpg

今か今かと咲くのを心待ちにし、咲けば咲いたで散るのを惜しむ。
心穏やかではいられない季節が、今年もやってきました。


そんな気持ちを、みごとに詠んだ歌があります。


「世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」 (在原業平)


私はこの歌が大好きで、桜の頃が来ると、幾度となく口ずさみます。
この歌が、以前新聞のコラム蘭にも、紹介されていました。


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花を詠む歌は数あれど、この名高い作品の大胆な発想には舌を巻く。


この世に桜がまったくなかったら、春も穏やかな気持ちでいられるのに・・・
桜はなにかと人の心をかき乱し、物思いに沈ませる。


「なかりせば」 と現実には起こりえないことを仮想しながら、
桜への溢れる愛を逆説的に吐露する仕掛けである。 (中略)


伊勢物語では、先の業平の歌に続き別の人が詠む。


「散ればこそ いとど桜はめでたけれ うき世になにか久しかるべき」


この世は無常、桜は散るからこそ素晴らしい・・・という称賛だ。
古今、ほめ方も色々である。            


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「暑さ寒さも彼岸まで」 とはよく言ったもので、
そう言えば小さい頃、春にお墓参りに行くと、お墓の道がぬかるんでいたのを覚えています。


ガソリンスタンドの人からのタイヤ交換の案内に
「お墓参りが終わったら・・・」 と言っていた、父の言葉も思い出されます。

ブルーシートを敷いたドンチャン騒ぎは、あまり得意ではないので、
きっと今年も、車を運転しながらの 「ささやかなお花見」 になるのでしょうが・・・・・


いずれにしても 「春よ来い♪ 早く来い♪」 ですね!!