「仮設よ ありがとう !」
先日、うれしいニュースを目にしました。
「仮設よ ありがとう」 ~岩沼 沿岸自治体初めての解消~
津波ですべてを流されて5年余り。
岩沼市で28日、里の杜仮設住宅の閉所式があった。
384戸のプレハブ仮設で最大時1020人が暮らし、苦楽を分かち合ってきた。
県内の沿岸被災自治体で、最も早いプレハブ仮設解消となる。
「里の杜仮設住宅」 は、震災後 「朗読ボランティア」 で、月1回伺っていた所なので、
このニュースは、私自身感慨深いものがありました。(ボランティアの模様はこちら)
「里の杜仮設住宅」 は、震災1か月半後の2011年4月29日から入居を開始。
被災集落ごとにまとまって入居したこともあり、人々の絆は強かったようで、
ボランティアに伺う度に、元気をもらうのは私たちの方でした。
様々な事情で住宅の再建が遅れていた、最後の一世帯も27日に引っ越しがすみ、
閉所式には 「感謝」 の気持ちを伝えようと、100人近い元住民が集まりました。
岩沼市長は挨拶で 「ここで文句も言わずに耐えて頂いた。一人も欠けることなく、自立されました」
と言いかけて、感極まるシーンも。(このシーンはテレビのニュースで見て、私も涙しました)
仮設で暮らした人たちも、
「仮設の通路に長いすを置いて茶飲み話をしたり、いろんな思い出が詰まっている」
「つらい時だったからこそ、みんなでコミュニケーションに努めた。今思えば楽しかった」
と、それぞれに、これまでの5年間を振り返っていました。
集団移転先の玉浦西地区は、昨年の春までに住宅地や災害公営住宅が完成し、
「復興のトップランナー」 と称され、
「先の見えない仮設暮らしの中、集団移転先が決まった、工事が始まったと聞くたびに、
一つずつ希望を見つけてきた。他ではまだ仮設に住む人も多い。長くてつらいだろう」
と、他の被災地に思いを馳せる人もいました。
岩沼市によると、5月から本格的な解体が始まり、
敷地は、元の駐車場や多目的グランドに戻すということで、
震災から5年、やっと届き始めた 「復興の槌音」 に、胸が熱くなった一日でした。